最近見たiTunes Storeで映画レンタル 1011-2 [動画配信]
iTunes Storeで映画の配信が始まって10日ちょっと。ギララ×2に続き見た映画。
洲崎パラダイス赤信号 iTunes Store
網走番外地 iTunes Store
無宿人別帳 iTunes Store
黒い十人の女 iTunes Store
え、もう6本も見てんのかと自分でもびっくり。やっぱり48時間縛りあるとすぐ見るもんだ。
図らずもモノクロ映画ばかり。全部iPod touchに移動して電車の中とかで見てますが、さすがに外が明るい時に画面が暗いと写るのは自分の顔ばっかりでよく見えなかったり。
輝度を上げるには一度動画を止めて設定画面を開かねばならない。しかしあまり輝度を上げても画面がスカスカな感じがしたり、グラデがガタガタなのが目立ったりしてやっぱりフィルムがいいなあと思ったり。
そういう認識が広まりフィルムの良さが見直され各地で名画座復活なんて流れ…にはならないだろうけど。
ascii.jpの記事で知ったがiOS上だとスクショ撮れるのな。Retinaディスプレイ機買ってHD動画落とすのもありか。容量3倍になるけど。
ともあれ、やっぱり5〜60年代は日本映画の黄金時代だったと思い知る。
洲崎パラダイス赤信号
「幕末太陽傳」で有名な川島雄三監督が自信最も気に入っていたという作。原作は芥川賞作家芝木好子。路頭に迷った男女が歓楽街、洲崎パラダイスにたどり着き、川べりの飲み屋のおばさんがセーフティーネットとなって四苦八苦する。
ほんの数日の出来事で、しょうもない男女のしょうもないやりとりばかりだが、けして暗さはなく今村昌平の師匠なのも納得。なにより時代の空気が今より余裕ある。まだ焼け跡残ってるのに。
洲崎は今の東京都現代美術館のさらに海側、地下鉄木場駅近くの東陽町あたりだが、この映画で象徴的に描かれていた川はもう埋め立てられ、地名も変わり、小ぎれいなマンション、アパートばかりで半世紀前まで吉原と並ぶ歓楽街だった跡形もない。不自然に道幅広いくらい。
網走番外地
言わずと知れた石井輝男、高倉健の代表作。さすがに今見てもとても面白い。南原宏治、嵐寛寿郎、丹波哲郎ら脇がみんないい。印象的な主題歌も大ヒットしたそうで、つげ義春の漫画に出てきたな。この世の地獄と言いつつもやっぱりこの頃は誰の心にもセーフティーネットネットがあるのだった。
無宿人別帳
なんだか底辺もの続きで、これもこの世の地獄を描いた映画だが、さすがに封建主義の徳川治世と昭和では近代国家の壁が。セーフティーネットは地を這ってでも自力で張るしかないのだった。
無宿人とは今で言うホームレス、ってわけではなく、いろんな事情で当時の戸籍、人別帳から消された人たち。とWikipediaに書いてあった。その無宿人達にはお上に捕らえられ籠に入れられ佐渡まで運ばれて、しょっちゅう落盤のある金山で水くみの強制労働をやらされるというカイジ顔負けの血も涙もないお話。
この映画はWikipediaにも項目が無く、ぐぐってもたいして情報がないが、豪華キャストと単純に予告編が面白かったので見てみた。
多分、松竹が総力上げて黒澤映画に対抗しようとしたんじゃないかと思われるが、小説2本のいいとこ取りをしようとして結局まとまりがないのが難か。のっけからカットのつなぎが不自然だったり細かいところが荒いし。
脚本には「七人の侍」の小国英雄を迎えてるんだが。小国英雄って脚本家としての経歴見ると非の打ち所がないなのに、「幻の湖」を撮った橋本忍の方が現在の知名度は高いというのは皮肉だな。
あとこれはデジタル用のマスター作るときにカットできると思うのだがフィルムのつなぎでいちいち数字のカウントダウンが。素人の上映会か。
鉱山や奉行屋敷のセットは見事だし、服こそ脱がないが津川、長門兄弟によるねちっこいエロ描写や、人体欠損があるのがすごい。
音楽も妙に前衛的でかっこいいし、結局救いも何にもないお話なんだけどそういう方が好みだた。だDVD買ってまで見ようとは思わなかったろうから配信ならではの拾いものだな。
imdbでは関係ないイタリア映画の画像が上げられていてひどい、と思ったが、尼のレビューにその辺の事情が書いてあった。間違いは間違いだが。
黒い十人の女
アニメ「俗・さよなら絶望先生」で「黒い十二人の絶望少女」としてパロディ化されて若い人にも有名。か。
市川崑の奥さん、和田夏十の脚本がすばらしい。船越英二は「和製マルチェロ・マストロヤンニ」と言われるだけあって、確かにフェリーニの「甘い生活」みたいだなと、今、尼のレビュー読んでて思ったが、こっちは女側メインだしやっぱりいろいろ日本的。
この辺の邦画はDVD買うにも洋画より割高だし、レンタル屋にもあんまり無かったりで見るには結構コストがかかるものなのでこうやって200円でレンタル配信されるのは本当にありがたい。
ただこのペースで見ていくには配信本数が少なすぎるので、もっと増えて欲しい。が、チャート見てもあんまり人気ねえなあ。とにかく東映、日活、角川大映、松竹の各社にはがんばってもらいたい。もちろん東宝もウェルカム。
話変わるが、前に見た「ギララの逆襲」、尼のレビューがよく読んだらいろいろカオスなことになってるなあ。担当音楽家が書き込んでたり、最近では自称1人CIAな人が公安資料流出事件の容疑者を実名で告発してたり。後者は消されても仕方ないと思うが…。深いぜ尼レビュー。
洲崎パラダイス赤信号 iTunes Store
網走番外地 iTunes Store
無宿人別帳 iTunes Store
黒い十人の女 iTunes Store
え、もう6本も見てんのかと自分でもびっくり。やっぱり48時間縛りあるとすぐ見るもんだ。
図らずもモノクロ映画ばかり。全部iPod touchに移動して電車の中とかで見てますが、さすがに外が明るい時に画面が暗いと写るのは自分の顔ばっかりでよく見えなかったり。
輝度を上げるには一度動画を止めて設定画面を開かねばならない。しかしあまり輝度を上げても画面がスカスカな感じがしたり、グラデがガタガタなのが目立ったりしてやっぱりフィルムがいいなあと思ったり。
そういう認識が広まりフィルムの良さが見直され各地で名画座復活なんて流れ…にはならないだろうけど。
ascii.jpの記事で知ったがiOS上だとスクショ撮れるのな。Retinaディスプレイ機買ってHD動画落とすのもありか。容量3倍になるけど。
Apple iPod touch 32GB MC544J/A 【最新モデル】
- 出版社/メーカー: アップル
- メディア: エレクトロニクス
Apple iPod touch 64GB MC547J/A 【最新モデル】
- 出版社/メーカー: アップル
- メディア: エレクトロニクス
ともあれ、やっぱり5〜60年代は日本映画の黄金時代だったと思い知る。
洲崎パラダイス赤信号
「幕末太陽傳」で有名な川島雄三監督が自信最も気に入っていたという作。原作は芥川賞作家芝木好子。路頭に迷った男女が歓楽街、洲崎パラダイスにたどり着き、川べりの飲み屋のおばさんがセーフティーネットとなって四苦八苦する。
ほんの数日の出来事で、しょうもない男女のしょうもないやりとりばかりだが、けして暗さはなく今村昌平の師匠なのも納得。なにより時代の空気が今より余裕ある。まだ焼け跡残ってるのに。
洲崎は今の東京都現代美術館のさらに海側、地下鉄木場駅近くの東陽町あたりだが、この映画で象徴的に描かれていた川はもう埋め立てられ、地名も変わり、小ぎれいなマンション、アパートばかりで半世紀前まで吉原と並ぶ歓楽街だった跡形もない。不自然に道幅広いくらい。
網走番外地
言わずと知れた石井輝男、高倉健の代表作。さすがに今見てもとても面白い。南原宏治、嵐寛寿郎、丹波哲郎ら脇がみんないい。印象的な主題歌も大ヒットしたそうで、つげ義春の漫画に出てきたな。この世の地獄と言いつつもやっぱりこの頃は誰の心にもセーフティーネットネットがあるのだった。
無宿人別帳
なんだか底辺もの続きで、これもこの世の地獄を描いた映画だが、さすがに封建主義の徳川治世と昭和では近代国家の壁が。セーフティーネットは地を這ってでも自力で張るしかないのだった。
無宿人とは今で言うホームレス、ってわけではなく、いろんな事情で当時の戸籍、人別帳から消された人たち。とWikipediaに書いてあった。その無宿人達にはお上に捕らえられ籠に入れられ佐渡まで運ばれて、しょっちゅう落盤のある金山で水くみの強制労働をやらされるというカイジ顔負けの血も涙もないお話。
この映画はWikipediaにも項目が無く、ぐぐってもたいして情報がないが、豪華キャストと単純に予告編が面白かったので見てみた。
多分、松竹が総力上げて黒澤映画に対抗しようとしたんじゃないかと思われるが、小説2本のいいとこ取りをしようとして結局まとまりがないのが難か。のっけからカットのつなぎが不自然だったり細かいところが荒いし。
脚本には「七人の侍」の小国英雄を迎えてるんだが。小国英雄って脚本家としての経歴見ると非の打ち所がないなのに、「幻の湖」を撮った橋本忍の方が現在の知名度は高いというのは皮肉だな。
あとこれはデジタル用のマスター作るときにカットできると思うのだがフィルムのつなぎでいちいち数字のカウントダウンが。素人の上映会か。
鉱山や奉行屋敷のセットは見事だし、服こそ脱がないが津川、長門兄弟によるねちっこいエロ描写や、人体欠損があるのがすごい。
音楽も妙に前衛的でかっこいいし、結局救いも何にもないお話なんだけどそういう方が好みだた。だDVD買ってまで見ようとは思わなかったろうから配信ならではの拾いものだな。
imdbでは関係ないイタリア映画の画像が上げられていてひどい、と思ったが、尼のレビューにその辺の事情が書いてあった。間違いは間違いだが。
黒い十人の女
アニメ「俗・さよなら絶望先生」で「黒い十二人の絶望少女」としてパロディ化されて若い人にも有名。か。
市川崑の奥さん、和田夏十の脚本がすばらしい。船越英二は「和製マルチェロ・マストロヤンニ」と言われるだけあって、確かにフェリーニの「甘い生活」みたいだなと、今、尼のレビュー読んでて思ったが、こっちは女側メインだしやっぱりいろいろ日本的。
この辺の邦画はDVD買うにも洋画より割高だし、レンタル屋にもあんまり無かったりで見るには結構コストがかかるものなのでこうやって200円でレンタル配信されるのは本当にありがたい。
ただこのペースで見ていくには配信本数が少なすぎるので、もっと増えて欲しい。が、チャート見てもあんまり人気ねえなあ。とにかく東映、日活、角川大映、松竹の各社にはがんばってもらいたい。もちろん東宝もウェルカム。
話変わるが、前に見た「ギララの逆襲」、尼のレビューがよく読んだらいろいろカオスなことになってるなあ。担当音楽家が書き込んでたり、最近では自称1人CIAな人が公安資料流出事件の容疑者を実名で告発してたり。後者は消されても仕方ないと思うが…。深いぜ尼レビュー。
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