訃報　佐渡川準：ピクニック at フロントネックロック：SSブログ

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訃報　佐渡川準　[マンガ] [編集]

サドガー（佐渡川準の愛称）の突然の訃報に自分でも驚くくらいショックを受けて未だに抜けきらないでいる自分がいる。

漫画家・佐渡川準さん自殺か　代表作「無敵看板娘」
http://www.asahi.com/obituaries/update/0813/TKY201308130275.html
佐渡川準先生訃報
http://www.akitashoten.co.jp/news/191

もう酔った勢いとか、暑さで頭がどうかしていたとかの理由が一番しっくり来るのだが、実家に帰省中、自宅でなく深夜に公園まで車で移動というあたりには覚悟を感じる。

単行本は一冊も買ったことないし「無敵看板娘」のアニメも見ていないが、作品はほぼ全て雑誌連載時に読んでいる。
というか今ちゃんと買って隅から隅まで読んでいるマンガ雑誌って週刊少年チャンピオンだけだし、サドガーはその週チャンデビューの生え抜きで、「イカ娘」の安部ちゃんほかアシスタント経験者も続々デビュー、若手の信頼も厚くこの10年ほぼ絶え間なく連載を続けている中堅どころ。もはや週チャンには無くてはならない作家だった。
いちばん好きな雑誌に無くてはならない作家…と、いうことはやっぱり大好きだったんだな、サドガーのこと。

正直ネットで第一報に触れたとき、一瞬「あ、やっぱり」と思った。
一時期雑誌巻末のコメントでネガティブなことばかり書いていたし、どことなく思い詰めたものをため込むような作風だったし。
ただそれでも、ネットやレポートマンガから伺う人柄は温厚実直、他の作家、編集との関係も良好のはずだった。

連載中の「あまねあたためる」が始まったときは唸った。
前作の王道スポーツマンがから一転、流行りの萌えを意識したようで全然違う、下品スレスレで少女の聖性を描くような。
ただ、こんなマンガネタが続くわけがない智思った。案の定徐々に方向転換してムテムスのような普通のコメディになってきていた。それはそれでネットの評判もよかったし、前作のキャラを登場させるような遊び心も見えた。
ここ最近はあまねが「わたしの武器ってなに？」と悩んで終わる展開が続いており、あと2話でそこのオチはつくのだろうか。

1巻の試し読みページ…。
http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253220819

まああれだね、試し読みパートだけで2度も自殺のモチーフ出てきていかんねこりゃ。おもしろいけど。

で、とにかく心配なのは、週チャンがサドガーの穴をどう埋めるのかということ。バキも終わったしANGEL VOICEは三十数巻かけて1話の伏線が回収されるところなのでもう先は長くないだろう。現役最年長水島御大も今度こそ本当にドカベン最終章だ。おそらく来年あたりあぶさんと里中が戦っているだろうがそこまでやったらもう終わらせるしかない。
編集のお手並み拝見という所だが、外から大物を引っ張るとかではかえって良くない気もするしブラックジャック企画ももう打ち止めにした方が。
別冊、タップと戦力分散しすぎなの見直さないと。
作家陣のblog等見た限り落ち込むよりもこの機に結束感、やる気が高まった気がするので一時的なブーストで全体の底上げはあるだろう。
でもやっぱり、本家バキか餓狼伝の再スタートが早くなるような。

あとは、サドガー自身の評価というのはどうなってしまうのだろうということ。
数十万部は売れている週刊少年マンガ誌に連載中の中堅作家が、読者に何の説明もなく自ら命を絶つなど前代未聞言語道断の大馬鹿者ということになってしまうのか。それとも。