最近観たアニメ フリクリ オルタナ/プログレ [アニメ]
劇場版「フリクリ オルタナ」「フリクリ プログレ」
http://flcl-anime.com
これ、「劇場版」と銘打ってますが明らかにただのテレビシリーズの一挙上映なので。
「フリクリ」は2000年から2001年にかけて発表されたOVAで、私も毎巻楽しみに秋葉まで買いに行っていた覚えがあります。
あいにくDVD自体は処分してしまったのですが、この新作を機に無料配信があったので17年ぶりくらいに見ました。いやーすごい。旧ガイナがつくったOVAの極みだね。
アマプラでも。
久々に見て驚いたことのひとつは、エンディングに実写映像が使われてるんですが、モデルが本谷有希子。現芥川賞作家さん。この前に庵野監督の「彼氏彼女の理由」で声優デビューしてたんですな。監督がENBUゼミ見学に行って一本釣りですと。ENBUゼミといえば今話題の「カメラを止めるな!」を作った所で、いろいろと先見の明が。
で、まあガイナックスは散り散りになったし、プロダクションI.Gが版権引き継いで新作作ると聞いた時にはそういうのもアリなのかとぼんやり思ったくらいでしたが、脚本が榎戸洋司ではないと知りそれは正気かと。
榎戸洋司といえばセラムン、エヴァ、ウテナなんかに関わったもうエポックメイカーですよ。代わりがいるわけはない。
ただまあ当たり外れはあることはあって、直近のオリジナル作「キャプテンアース」は、うーん、
ともあれ「フリクリ」は絶好調時の榎戸洋司脚本と今や伝説クラスの作画スタッフと音楽が奇跡レベルでマッチした作品だったわけです。
スタッフ総入れ替えで今更「フリクリ」作ってどーすんのという思いはあれどやっぱり気になるので前売り買って観てきましたよ2作とも。
「フリクリ」は海外で人気があったので、あっちのアニメ専門チャンネル向けに6話ごとのテレビミニシリーズとして作ったのを、日本では予告やOPED削ってくっつけて劇場で上映してる。劇場上映を逃すと当分は高いパッケージ買わないと見られないので、ある意味「おま国」状態。英語版はAmazonやiTunesの米国アカウントを持っている人なら安く配信版が見られます。
「ニンジャバットマン」もアメリカでは配信、パッケージ販売のみで、日本では劇場、というパターン。よくあるので気をつけよう。
「オルタナ」は「パンチライン」なんかの上村泰監督、脚本は岩井秀人。思いっきり期待値は下げて見たのですが、だいたいその下げたレベルの作品でした。脚本の人がアニメ未経験の演劇畑とのことでそこにワンチャンあるかと思いましたが、普通のいまどきのテレビアニメでした。
「プログレ」は、脚本が「オルタナ」と同じ人で、監督は何故か6人並記。テレビアニメなら当然全話通しての監督がいるはずですが、「迷い猫オーバーラン」みたいに各話の監督に投げるやり方もあるのでそういうことでしょう。映画でこんな表記をするのはオムニバスくらいです。でもそうではなくて6話で1本のストーリーなのでやっぱりおかしな感じはします。
浅学ながら6人の監督のうち聞いたことある方は博史池畠さんだけでしたが、やっぱりしんがりの6話を任されてました。多分残りの5人は試されていたんだと思います。「フリクリ」を踏み台にした!?
主要キャラが貞本デザインなのでぐっと見やすくはなってキャラデザの大切さを思い知りましたが、お話は普通の人があれの続編作ったらこんな感じになるよねという感じです。
いや、脚本はこの無茶振りに耐えてよくここまでやったと思いますが、それよりガッカリしたのは、「フリクリ」と比べたらちっとも動かないということ。特に「オルタナ」
OVAとテレビシリーズの差はあるだろうが、アニメーションにかける熱量はこの17年で1/17くらいになっちゃった。そりゃ予算やら何やらあるでしょうが「フリクリ」の名を冠してここまで動きの快楽が無いもの作るとは。
旧作オマージュで漫画のコマ割を真似たシーンも出てくるのだがなんでこんなに劣化するのかと。
版権が移って十数年後に新スタッフで新作というと「ガメラ」とか、版権は移らないものの10年後に主要スタッフ入れ替えで新作というと「ポケ戦」が思い浮かぶのですが、どっちも今となっては名作扱いです。
というかこれらの例だと当然あとから作った方はそれなりの進化したビジュアル、デザインを見せてくれたわけですが、今回はそこまでの志はなかったようで、ネタの続かなくなったI.Gがよそから休眠IP持ってきて新人育成した。くらいの感じでしょうか。
でもこれ本当に知らない人に全部見せたら旧作「フリクリ」が一番新しく見えるんではなかろうか。
いったいこの約20年は何だったのかとちょっと暗澹たる気分にもなる。
そういやまだエヴァの新作もやるんだった。
あ、声優さん方の仕事は素晴らしかったです。昔のキャラの声まんま再現できちゃう方も引き継いだ方も。
これを機に伸びていく才能もあるだろうし若い人には当然新しい方がよいと新たなファン層も開拓していくだろうが、おじさんにはガッカリでした。はー。
http://flcl-anime.com
これ、「劇場版」と銘打ってますが明らかにただのテレビシリーズの一挙上映なので。
「フリクリ」は2000年から2001年にかけて発表されたOVAで、私も毎巻楽しみに秋葉まで買いに行っていた覚えがあります。
あいにくDVD自体は処分してしまったのですが、この新作を機に無料配信があったので17年ぶりくらいに見ました。いやーすごい。旧ガイナがつくったOVAの極みだね。
アマプラでも。
久々に見て驚いたことのひとつは、エンディングに実写映像が使われてるんですが、モデルが本谷有希子。現芥川賞作家さん。この前に庵野監督の「彼氏彼女の理由」で声優デビューしてたんですな。監督がENBUゼミ見学に行って一本釣りですと。ENBUゼミといえば今話題の「カメラを止めるな!」を作った所で、いろいろと先見の明が。
で、まあガイナックスは散り散りになったし、プロダクションI.Gが版権引き継いで新作作ると聞いた時にはそういうのもアリなのかとぼんやり思ったくらいでしたが、脚本が榎戸洋司ではないと知りそれは正気かと。
榎戸洋司といえばセラムン、エヴァ、ウテナなんかに関わったもうエポックメイカーですよ。代わりがいるわけはない。
ただまあ当たり外れはあることはあって、直近のオリジナル作「キャプテンアース」は、うーん、
キャプテン・アース VOL.1 初回生産限定版[Blu-ray]
- 出版社/メーカー: エイベックス・ピクチャーズ
- メディア: Blu-ray
ともあれ「フリクリ」は絶好調時の榎戸洋司脚本と今や伝説クラスの作画スタッフと音楽が奇跡レベルでマッチした作品だったわけです。
スタッフ総入れ替えで今更「フリクリ」作ってどーすんのという思いはあれどやっぱり気になるので前売り買って観てきましたよ2作とも。
「フリクリ」は海外で人気があったので、あっちのアニメ専門チャンネル向けに6話ごとのテレビミニシリーズとして作ったのを、日本では予告やOPED削ってくっつけて劇場で上映してる。劇場上映を逃すと当分は高いパッケージ買わないと見られないので、ある意味「おま国」状態。英語版はAmazonやiTunesの米国アカウントを持っている人なら安く配信版が見られます。
【Amazon.co.jp限定】劇場版「フリクリ オルタナ/プログレ」Blu-ray BOX(初回生産限定版)(貞本義行キービジュアルディスク収納ケース&ミントタブレットケース付)
- 出版社/メーカー: 東宝
- メディア: Blu-ray
劇場版「フリクリ オルタナ」&「フリクリ プログレ」Blu-ray BOX(初回生産限定版)
- 出版社/メーカー: 東宝
- メディア: Blu-ray
「ニンジャバットマン」もアメリカでは配信、パッケージ販売のみで、日本では劇場、というパターン。よくあるので気をつけよう。
ニンジャバットマン ブルーレイ 絢爛豪華版(初回仕様/2枚組) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- メディア: Blu-ray
ニンジャバットマン ブルーレイ&DVDセット(2枚組) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- メディア: Blu-ray
「オルタナ」は「パンチライン」なんかの上村泰監督、脚本は岩井秀人。思いっきり期待値は下げて見たのですが、だいたいその下げたレベルの作品でした。脚本の人がアニメ未経験の演劇畑とのことでそこにワンチャンあるかと思いましたが、普通のいまどきのテレビアニメでした。
「プログレ」は、脚本が「オルタナ」と同じ人で、監督は何故か6人並記。テレビアニメなら当然全話通しての監督がいるはずですが、「迷い猫オーバーラン」みたいに各話の監督に投げるやり方もあるのでそういうことでしょう。映画でこんな表記をするのはオムニバスくらいです。でもそうではなくて6話で1本のストーリーなのでやっぱりおかしな感じはします。
浅学ながら6人の監督のうち聞いたことある方は博史池畠さんだけでしたが、やっぱりしんがりの6話を任されてました。多分残りの5人は試されていたんだと思います。「フリクリ」を踏み台にした!?
主要キャラが貞本デザインなのでぐっと見やすくはなってキャラデザの大切さを思い知りましたが、お話は普通の人があれの続編作ったらこんな感じになるよねという感じです。
いや、脚本はこの無茶振りに耐えてよくここまでやったと思いますが、それよりガッカリしたのは、「フリクリ」と比べたらちっとも動かないということ。特に「オルタナ」
OVAとテレビシリーズの差はあるだろうが、アニメーションにかける熱量はこの17年で1/17くらいになっちゃった。そりゃ予算やら何やらあるでしょうが「フリクリ」の名を冠してここまで動きの快楽が無いもの作るとは。
旧作オマージュで漫画のコマ割を真似たシーンも出てくるのだがなんでこんなに劣化するのかと。
版権が移って十数年後に新スタッフで新作というと「ガメラ」とか、版権は移らないものの10年後に主要スタッフ入れ替えで新作というと「ポケ戦」が思い浮かぶのですが、どっちも今となっては名作扱いです。
ガメラ トリロジー 平成版ガメラ3部作収録 Blu-ray BOX (PS3再生・日本語音声可) (北米版)
- 出版社/メーカー: Mill Creek Entertainment
- メディア: Blu-ray
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 Blu-rayメモリアルボックス
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- メディア: Blu-ray
というかこれらの例だと当然あとから作った方はそれなりの進化したビジュアル、デザインを見せてくれたわけですが、今回はそこまでの志はなかったようで、ネタの続かなくなったI.Gがよそから休眠IP持ってきて新人育成した。くらいの感じでしょうか。
でもこれ本当に知らない人に全部見せたら旧作「フリクリ」が一番新しく見えるんではなかろうか。
いったいこの約20年は何だったのかとちょっと暗澹たる気分にもなる。
そういやまだエヴァの新作もやるんだった。
あ、声優さん方の仕事は素晴らしかったです。昔のキャラの声まんま再現できちゃう方も引き継いだ方も。
これを機に伸びていく才能もあるだろうし若い人には当然新しい方がよいと新たなファン層も開拓していくだろうが、おじさんにはガッカリでした。はー。
FLCL Original Sound Track No. 03
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2005/06/08
- メディア: CD
【Amazon.co.jp限定】劇場版「フリクリ オルタナ/プログレ」COMPLETE CD-BOX(Amazon.co.jp限定 デカジャケ(ジャケット絵柄)付)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2018/09/05
- メディア: CD
迷い猫オーバーラン! 〈初回限定版〉 全6巻セット [マーケットプレイス DVDセット]
- 出版社/メーカー:
- 発売日: 2014
- メディア: DVD
パンチライン コンプリート DVD-BOX (全12話, 300分) アニメ [DVD] [Import] [PAL, 再生環境をご確認ください]
- 出版社/メーカー: Manga Entertainment
- 発売日: 2016
- メディア: DVD
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